鳩山首相 年頭会見「正念場の一年と覚悟」(毎日新聞)

 鳩山由紀夫首相は4日午前、首相官邸で年頭の記者会見を行い「首相として原点、初心に帰り、国民の皆さんのための政治を作り上げていきたい。その正念場の一年だと覚悟を決めている」と政権交代の成果を急ぐ考えを強調した。18日召集の日程で調整している通常国会へ向けては、09年度第2次補正予算案と10年度予算案について「早期に成立させるために全力を尽くしてまいりたい」と述べた。【山田夢留】

 首相は会見の冒頭、「100年に1度の大きな改革をやるために政権交代を実現した。これからがスタートだ」と強調。「マニフェスト(政権公約)などで約束した子ども手当、高校無償化、農業者戸別所得補償制度を今年はスタートさせていきたい」と10年度予算案の成立を優先させる考えを示した。

 また、今年夏の参院選前に内閣改造を行う可能性について「一切考えていない」と否定。「閣僚がころころ代わることで国民の信頼以上に世界の中で存在感が薄くなっている。できる限り閣僚の皆さんには長く務めていただきたい」との意向を示した。衆参同日選についても「そのような発想はない」と否定した。

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題を巡っては「数カ月の中で沖縄にも米国にも理解をいただき、(政府の沖縄基地問題)検討委員会でしっかり議論し、結論を出すことを約束する」と表明。今年、日米安保条約改定50周年を迎えることを踏まえ「重層的な形で日米同盟を深化させる大事な年だ」との考えを示した。

 自らの資金管理団体を巡る偽装献金事件については「国会の中での議論があれば自分なりに丁寧に答えたい」と通常国会でさらに説明する構えを見せた。

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